「電気料金の明細に書いてある『再エネ賦課金』って、結局いくら払っているの?」と疑問に思ったことはありませんか。
毎月の電気代に含まれている再エネ賦課金。名前は知っていても、具体的にいくら負担しているか把握している方は意外と少ないのではないでしょうか。
結論から言うと、2026年度の再エネ賦課金は1kWhあたり約3.49円。月300kWh使う一般家庭なら、月々約1,047円の負担になります。
再エネ賦課金とは?仕組みをわかりやすく解説
再エネ賦課金の正式名称と目的
正式には「再生可能エネルギー発電促進賦課金」といいます。太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーで発電された電気を、電力会社が固定価格で買い取る制度(FIT制度)の費用を、電気を使う人全員で負担する仕組みです。
つまり、太陽光パネルを設置していない家庭も含めて、電気を使うすべての方が再エネの普及コストを負担しているということになります。
再エネ賦課金の計算方法
計算はシンプルです。
再エネ賦課金 = 電気使用量(kWh)× 賦課金単価(円/kWh)
賦課金単価は毎年度(5月〜翌年4月)に改定されます。

2026年の再エネ賦課金はいくら?
2026年度の賦課金単価
2026年度(2026年5月〜2027年4月)の再エネ賦課金は、1kWhあたり約3.49円の水準です。
世帯別の月額負担目安
| 月間電気使用量 | 再エネ賦課金の月額負担 |
|---|---|
| 150kWh(1人暮らし) | 約524円 |
| 250kWh(2人暮らし) | 約873円 |
| 350kWh(3〜4人家族) | 約1,222円 |
| 500kWh(大家族・オール電化) | 約1,745円 |
年間に換算すると、3〜4人家族で約14,000〜15,000円を再エネ賦課金として負担していることになります。なかなかの金額ですよね。
再エネ賦課金の推移と値上がりの理由
過去の賦課金単価の推移
| 年度 | 賦課金単価(円/kWh) |
|---|---|
| 2012年度 | 0.22 |
| 2015年度 | 1.58 |
| 2018年度 | 2.90 |
| 2020年度 | 2.98 |
| 2022年度 | 3.45 |
| 2024年度 | 3.49 |
| 2026年度 | 約3.49 |
2012年のFIT制度開始以来、右肩上がりで上昇してきたことがわかります。
値上がりの主な理由
- FIT認定設備の増加:太陽光発電を中心に、FIT認定を受けた発電設備が年々増加し、買取費用が積み上がっています
- 初期の高い買取価格の影響:FIT開始初期の太陽光発電は40円/kWhという高い買取価格でした。この分の費用負担が20年間続きます
- 再エネの電力卸売市場価格との差額:賦課金は「買取費用」から「市場価格相当」を差し引いた金額です。市場価格が低いと賦課金が上がります
再エネ賦課金は今後どうなる?将来の見通し
ピークは2030年代前半か
FITの買取期間は住宅用が10年、事業用が20年です。2012〜2014年頃の高い買取価格で認定された大量の事業用太陽光のFIT期間が2032〜2034年頃に満了します。
つまり、2030年代前半をピークに、その後は徐々に下がっていくと予想されています。ただし、新たな再エネ設備の導入状況によっても変動するため、劇的な下落は期待しない方がよいでしょう。
政府の見通し
政府は再エネ賦課金のピークを2030年代前半と見込んでおり、その後は段階的に低下する想定を示しています。ただし、具体的な金額は不確定要素が多く、確定的なことは言えない状況です。
再エネ賦課金の最新の単価や制度の詳細は、資源エネルギー庁のサイトで確認できます。
資源エネルギー庁|再生可能エネルギー発電促進賦課金
再エネ賦課金の負担を減らす方法
方法1:太陽光発電で自家消費する
再エネ賦課金は電力会社から買った電気にだけかかります。太陽光発電で自家消費すれば、その分の再エネ賦課金は発生しません。これは太陽光発電の隠れたメリットのひとつです。
例えば、月300kWhの使用量のうち100kWhを自家消費でまかなえば、再エネ賦課金の負担は約349円減ります。年間で約4,200円の節約です。
方法2:電気使用量を減らす
シンプルですが効果的です。省エネ家電への買い替え、LED照明の導入、エアコンの適切な使用など、電気使用量を減らせば再エネ賦課金の負担も減ります。
方法3:蓄電池を活用する
太陽光発電と蓄電池を組み合わせれば、自家消費率をさらに高められます。電力会社からの購入量が減れば、再エネ賦課金の負担も減ります。

再エネ賦課金への賛否と議論
賛成派の意見
- 再生可能エネルギーの普及は地球温暖化対策に不可欠
- エネルギー自給率の向上につながる
- 長期的には化石燃料への依存を減らし、エネルギー安全保障に貢献
反対派の意見
- 低所得世帯にとって負担が大きい(逆進性の問題)
- 太陽光パネルを設置できない人が一方的に負担している不公平感
- 買取価格が高すぎた初期のツケを消費者が払っている
どちらの意見にも一理あります。制度の改善に向けた議論は今も続いています。
電力・ガス取引監視等委員会では、電気料金の適正性に関する情報を公開しています。
電力・ガス取引監視等委員会
再エネ政策全般については、資源エネルギー庁の再生可能エネルギーページが詳しいです。
資源エネルギー庁|再生可能エネルギー
再エネ賦課金に関するFAQ
Q. 再エネ賦課金は拒否できますか?
A. できません。再エネ賦課金は法律に基づいて徴収されるもので、電気を使うすべての需要家に一律に課されます。電力会社を変えても、単価は同じです。
Q. 太陽光発電を設置していても再エネ賦課金は払うのですか?
A. 電力会社から買う電気に対しては払います。ただし、自家消費分には再エネ賦課金がかからないため、太陽光発電を設置している方が負担は少なくなります。
Q. 再エネ賦課金はいつまで続くのですか?
A. FIT制度による買取が続く限り、賦課金も続きます。既存のFIT契約は最長20年なので、2012年に認定された事業用の買取は2032年まで。その後も新規のFIT・FIP契約分があるため、完全になくなるのはかなり先になりそうです。
Q. 法人・事業者の再エネ賦課金はいくらですか?
A. 賦課金単価は家庭用も事業用も同じです。ただし、電力を大量に使う製造業などは「減免制度」があり、賦課金が減免されるケースがあります。
Q. 再エネ賦課金と燃料費調整額の違いは何ですか?
A. 再エネ賦課金は再生可能エネルギーの買取費用の負担です。燃料費調整額は火力発電の燃料(天然ガス・石炭など)の価格変動を電気代に反映するものです。両方とも電気代に上乗せされますが、原因と計算方法が異なります。


